ものであふれている部屋を片付けようとしても、そもそも収納が足りなければ無理です。
ラックや本箱を買うことで解決する場合もありますが、いくつかのサイズの中から選んでくるだけなので、ぴったりと置けないことも珍しくありません。
さらには、異なる製品をいくつか置いてしまうと、部屋の統一感も損なわれてしまいがちです。
自分なりの工夫がきるDIYで戸棚や本棚を作ることで、その部屋に合った収納場所を確保するのがおすすめです。
DIYで戸棚や本棚を作るメリット・デメリット
既製品のラックや本箱に比べて、DIYで作る戸棚・本棚には次のようなメリットがあります。
・横幅や高さなど、設置する場所にピッタリのものが作れ、無駄な空間ができにくい。
・置くもののサイズや重さに合わせたものが作れる。
・色や素材など、部屋の雰囲気に合ったように作ることもできる。
・安く作れることが多い。
一方、代表的なデメリットは次のようなものでしょう。
・時間と手間がかかる。
・必要な工具類を事前に持っていなかった場合、それらを購入するための初期費用がかかる。
・でき上がりが予定していたようにならないこともある。
戸棚や本棚作りの手順
次のような手順で進めると、たとえDIY初心者でも失敗が少なくなります。
設計図を作る
まずはラフな設計図を作りましょう。
といっても、メモ書き程度でも大丈夫です。
本棚を例にすると、横幅と高さ、棚板の枚数、その棚板それぞれの奥行きと縦横の間隔などをざっくりと決めておきます。
文庫本ばかり置く棚ならば、奥行きは10センチあまり、上下の間は20センチ弱あればいいでしょう。
素材や作り方を検討する
この設計図を作るときに必ず決めなければいけないのは、棚のタイプです。
壁に直接、板を固定するタイプと、箱状に作って床から立たせるタイプがあります。
壁に直接固定するタイプは省スペースで済みますが、移動できません。
また、取り付ける壁には十分な強度が必要です。箱状のものはその逆です。
どこで使うか、何を載せるかで、使う材木の種類も自然と決まってきます。
たとえば、洗面所ならば濡れたり湿気が高かったりしても腐りにくいもの、重いものを載せるのならば硬い材質か厚めの板を用います。
また、強度を上げるために接合方法を工夫する、補強金具や補強材を使う、箱状のものならば背板を付けるといったことも考えなければいけません。
ここまで済んだところで構造が複雑になりそうならば、ラフに済ませていた設計図を見直したほうがいいでしょう。その場合は精密な設計図を作ります。
材料を手に入れる・加工する
設計図ができれば、必要な材木・金具などもリストアップできるようになっているでしょう。
それらと工具類を取りそろえたら、加工や組み立てに移ります。
できれば、後から追加で何か必要になるようなことは避けたいものです。
出かける必要が生じて、作業が中断されてしまうことにもなりかねません。
塗装する
塗装が必要かどうかは、棚を設ける場所や使い材木の性質によって異なってきます。
また、塗料の種類も様々です。
設計図作成の段階で決めておきましょう。
ここで手を抜いてしまうと、長く使えたはずの棚が短命で終わってしまう可能性もあります。
板材について
板材でチェックしなければいけないのは、腐りにくさ・変形しにくさ・強度などです。
使う場所によっては見た目の美しさも必要でしょう。
かといって、値段も無視できません。
材木の種類
DIYでは一般的に、スギ・マツ(パイン)・ヒノキといった安くて加工しやすい針葉樹が好まれます。
しかし、戸棚の場合、あまり複雑な加工をしないので、ケヤキ・チーク・クリ・ウォルナット(クルミ)など広葉樹も選択肢に入れていいでしょう。
もちろん、それぞれの特徴を生かすようにします。
たとえば、クリならば湿気の多いところでも腐りにくく、キッチンや洗面所でもおすすめできます。
ウォルナットならば、強度も十分で反りやゆがみもでにくいので、食器棚向きです。
板材の成形方法の種類
板材を成形方法で大きく分けると、丸太からカットして板状にしただけの無垢材(むくざい)と、木片を接着剤で貼り合わせて1枚にした集成材があります。
また、貼り合わせた中でも、薄いものを上下に重ね合わせたものは合板と呼ばれます。
無垢材は木目の美しさなどが楽しめますが、反りが出やすい・値段が高めといった弱点があるのは否定できません。初心者には扱いやすい集成材がおすすめです。
意外に奥が深い戸棚・本棚
戸棚・本棚は収納のためのものとはいえ、できればおしゃれに作りたいですよね。
部屋の雰囲気をいっぺんに変えてしまう可能性もあります。
また、雑な作り方をすると、地震が起きたときなどには、壁に取り付けたものは棚ごと置いたものまで落ちてくるかもしれません。
箱状のものならば、倒れてしまうでしょう。
強度は十分にし、転倒防止グッズなども使ったほうがいいでしょう。
ジョイフルエーケーならば、材木も工具類も十分な品ぞろえがあります。
どの店舗でもそこだけで全部そろうはずです。
また、売り場担当者にもぜひご相談ください。
あなたの部屋をもっと便利で、おしゃれにするアイデアを持っているかもしれません。