「男前インテリア」をご存じでしょうか。
「男っぽさがかっこいい」といった作り方をした内装や家具などをいいます。
もちろん、内装業者に依頼して改築してもらったり、そういったテイストの家具を買っている方法もあります。
しかし、意外に簡単に自分でもできます。
うまくできたら、SNSなどでも紹介してみましょう。
多くの人が関心を持っているので、すぐに反応があるでしょう。
男前インテリアとは
「男前インテリア」は比較的最近広がりを見せてきたところで、まだ定義もあいまいです。
ただ、その源流をたどれば、100年ほど前にアメリカで始まった「インダストリアルスタイル」に行き着きます。
これ押さえておくと、男前インテリアの理解も早いでしょう。
インダストリアルスタイルとは、日本語では、「工業的」ぐらいの意味です。
飾り気のないロッカーや机などの備品、ところどころペイントがはげているいるような板壁やむき出しになったれんが壁の内装といった、昔の工場でよく見られたような武骨なデザインのものをいいます。
照明でいえば、「鉄製の傘だけがついた裸電球」のイメージです。
こういったインダストリアルスタイルを採り入れ、ハードボイルドで昔懐かしい部屋づくりをしたのが「男前インテリア」です。
また、これらを日曜大工など自前で作ってしまうのが「男前DIY」と考えて大きな間違いはないでしょう。
日本では2012年ごろから、
「こういった昔風の戸棚を作ったよ」
「壁を男前になるように塗り直しました」
などとSNSでもよく紹介されるようになりました。
レシピ1(収納棚)
この場合の収納棚は、壁などに作り付けにしたものでもいいですし、独立したラックでもいいでしょう。
せっかくのDIYなので、自分が本当に必要なものを作りましょう。
ポイントになるのは、まずは素材です。
部分があるのならば、アルミなどよりもスチールがおすすめです。
また、材木ならば木目が目立ち、節(ふし)も入っているようなものが面白いかもしれません。
ペイントも種類を選び、塗り方を工夫すればシャビー加工(古びた風合い)が出ます。
たくさんの人がそれぞれの工夫をネット上などに紹介しているので、参考にさせてもらいましょう。
レシピ2(バスロールサイン)
バスロールサインは、1960年ごろから約30年間、主にイギリスやアメリカの路線バスで使われていた行き先表示版のことです。
この時代には電光表示は一般的ではありません。
場合によっては何十メートルもの長さの布をロール状にし、これを回転させることで、行き先など必要な部分だけを見せていたのです。
これを切り取ったものはタペストリーなどに転用されて、とても人気があります。
ただ、実際にバスに使われていたものは高価で、なかなか手にも入りません。
そのため、デザイン的にまねたものが製品化されてたくさん出回っています。
自分でも作ることができます。
いくつか方法があるのですが、多くの人が用いているのが「ステンシル」です。
文字部分だけをくりぬいた板を布などに当て、そこにスプレー式のペイントをする方法をいいます。
この布をタペストリーにしてもいいですし、あるいは家具や壁などに直接吹き付けてデザインのアクセントにする方法もあります。
たとえこういったレプリカでも、文字そのものからも手作り感が伝わるでしょう。
レシピ3(キッチン)
これも収納棚と同じで、「どうやれば男前になるか」の答えはひとつではありません。
ただ、やはり成功しているものも多くは、
「木目やスチールなどの素材感を大事にする」
「カラーはブラックやブラウンなど抑えめにしたものを基調にする」
といったものが多いようです。
自分でできる工夫がたくさんある
こうやって見るとわかるように、男前DIYは意外にお金がかかりません。
使う木材などは、高級なものよりもむしろ安いもののほうが適しているからです。
ただし、DIYする人のセンスと器用さが問われます。
また、重んじられる価値観は、「武骨」「ハードボイルド」「シンプル」「ノスタルジック」なので、これは親父(おやじ)たちの出番です。
びしっと、男前インテリアを仕上げて、家族に「お父さんなかなかやるわね」といわせてみましょう。
もちろん、材料や工具の用意からアドバイスまで、しっかりとジョイフルエーケーがお手伝いさせていただきます。