仏壇でご先祖様と仏様を供養するための道具を「仏具」といい、ろうそくにあかりを灯す燭台(しょくだい)のほか、花を挿してお供えする花立(はなたて)、線香などがあります。
では仏壇のろうそくには、どのような意味が込められているのでしょうか。
今回は、仏壇のろうそくの意味と選び方についてご紹介します。
仏壇のろうそくの意味とは
仏壇にろうそくを灯すのは、仏様やご先祖様に向けて、あの世とこの世の架け橋としての役割を果たすためとされています。
ろうそくを灯すことで仏様の導きが受けられ、ご先祖様が道に迷うことなくこの世に帰ってこられます。
ろうそくの火は、神仏に供える火として「灯明(とうみょう)」と呼び、別名で燈明や御灯とも表現されます。
仏教において、「闇を照らす知恵の光」という意味を持ちます。
そして仏壇に供える2本のうちの1本を「自灯明(じとうみょう)」、もう1本を「方灯明(ほうとうみょう)」と呼びます。
自灯明は自分自身を信じて生きること、法灯明は真理を頼りにすることです。
仏壇用ろうそくの選び方
ろうそくと一口に言っても、仏壇用ろうそくにはさまざまな種類があります。
ここでは、仏壇用ろうそくの選び方のポイントを見ていきましょう。
火の灯し方で選ぶ
仏壇用ろうそくには、火を灯すタイプとLEDタイプの大きく2種類があります。
昔から使われてきたのは、火を灯す一般的なろうそくです。
しかし火事のリスクがあるため、火を灯した後は必ず消して、倒れて周りのものに引火しないよう注意が必要です。
また、燃焼時間も確認しましょう。
ろうそくの燃焼時間は、種類によって5〜10分程度のものから24時間以上火が続くものまで多岐にわたります。
毎日のお参りに少しだけ灯すのか、法要などで長時間灯すのか、シーンに合わせて選びましょう。
近年広まってきたLEDタイプのろうそくは、火を使わず電気で灯すため、触っても熱くなく煙も出ません。
火事のリスクがないため、小さなお子様やペット、ご年配の方がいる家庭でも安心して使用できます。
乾電池式とコード式の2種類があります。
宗派を確認する
仏壇や仏具は、それぞれの宗派によってデザインが大きく異なります。
浄土真宗本願寺派では金仏壇、真宗大谷派では柱が黒色の金仏壇、そのほかでは唐木仏壇が使用されることが多いです。
最近ではどの宗派でも使えるモダン仏壇もありますが、念のためご自身の宗派を確認しておくと安心です。
宗派が分からない場合は、お世話になっているお寺様に問い合せましょう。
ろうそくのデザインで選ぶ
仏壇用ろうそくには、「白ろうそく」「赤ろうそく」「絵ろうそく」などのデザインがあります。
宗派や時期に関係なく、毎日のお参りや葬儀、法要などいつでも使えるのが白ろうそくです。
赤ろうそくは「朱ろうそく」とも呼ばれ、三回忌以降の法要やお正月、仏前結婚式などおめでたい場で使用されることが多いです。
浄土真宗では、七回忌以降の法要やお彼岸、お盆に赤ろうそくが使われます。
草花や季節の風物詩などが描かれた絵ろうそくには、職人が細部まで手描きした「和蝋燭タイプ」と、転写などで描かれた「洋蝋燭タイプ」があります。
仏壇が華やかになるため、お供えのお花代わりにしたり、お正月やお彼岸など特別な日に使用したりするのがおすすめです。
仏様に向けて灯す仏壇のろうそく
今回は、仏壇のろうそくの意味と選び方についてご紹介しました。
ろうそくの火は、ゆらゆらと揺らいで私たちの心も落ち着かせてくれます。
使い勝手に合ったろうそくを選ぶほか、デザインでその日によって使い分けることできっとご先祖様にも喜んでもらえるでしょう。
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