昨今の住宅事情も手伝って、仏壇を置く場所に悩む人が多いようです。
特に洋間しかない家の場合は「部屋と仏壇がマッチしない」、集合住宅だと「置き場所がない」といわれますが、近年は、それぞれの条件に適した仏壇が用意されています。
視線が気になる仏壇の「置き場所」
近年は一戸建て、集合住宅にかかわらず洋式タイプが主流で、和室のない物件の方が多いともいわれています。
そのため、「お仏壇を、どこに置いていいかわからない」「お仏壇は必要だけど、洋室に合わないので迷っている」という声も少なくないようです。
重厚感ある伝統的なお仏壇は、確かに洋風の家屋や部屋にマッチしにくいことは否めません。
そのため、「子供の友達やママ友が遊びに来た時、視線が気になる」「仏間(仏壇を置く部屋)予定の部屋を、寝室、ゲストルームとしても使いたいが……」と悩んでいるケースもあるといいます。
置く部屋よりも、「置く場所」「置く向き」に注意が必要
自宅に和室があり、「床の間」や「仏間(地袋など)」を設けている家屋や集合住宅であれば、そちらに安置すれば問題ありません。
とはいえ、最適な場所(和室など)がなければ、リビングや寝室に置かれても問題はありません。
ただ、「お仏壇の向き」には注意が必要になります。
お仏壇の扉が北向きにならないようにする(南向き、西向き、宗派の総本山に向かって置く)
鬼門(北東(丑寅の方角))に置かない
お仏壇に足を向けて寝ることがないように考慮する
神棚と向かい合わせにして配置しない。また、縦一列に並ぶように置くのは避ける
宗派によって多少異なりますが、上記の点を踏まえて置くようにするといいでしょう。
洋室に合った仏壇を買い替えた時、引っ越しの時はどうすればいい?
フローリング、洋風インテリア中心の住まいの中で、無理なくお仏壇を調和させるには、やはり工夫が必要です。
近年は洋室にもマッチする家具調の「モダン仏壇」、テーブルやタンス(チェスト)の上にさりげなく置ける「ミニ仏壇」など、様ざまな質感・サイズのお仏壇が登場していますから、部屋の雰囲気に合ったものを選ぶといいでしょう。
なお、「古い仏壇から、洋室に合うモダン・ミニ仏壇に買い替えた」「お仏壇を持ったまま、引っ越しをする」場合、基本的に「仏壇は移動してはならない」といわれているため、手順を踏む必要があります。
お仏壇の移動に関しては、まず「家や部屋内」か「部屋の外へ持ち出すか」で変わります。模様替え、家具などのレイアウト変更といった理由で、家屋の中、部屋内を移動する場合は、特に法要的な事は必要ありません。
ただ、気になるのであれば、菩提寺や仏具専門店などで相談するといいでしょう。
一方、引っ越し、買い替えに生じる処分など、屋外へ持ち出す、別の場所へ動かす際には、「閉眼(「魂抜き」「お性根抜き」など)」、引っ越し先で「開眼」といった法要が必要になります。
〇引っ越しの流れ
仏壇を動かす前に「閉眼」を行う:菩提寺の住職(無理なら他の寺に依頼してもよい)に依頼して、閉眼供養する。費用は1万~数万円。
移動する仏壇を梱包・移動:自分で運ぶ、または引っ越し専門店に運んでもらう。大型の仏壇の場合、装飾なども多いため、専門業者に運んでもらう方がよい。ただ、運ぶ際には横にせず、必ず立てること。なお、仏壇がある引越しは、追加料金がかかることもある。
位牌や、ご本尊は自分の手で運ぶ。
仏壇を安置し、「開眼供養」をする:引っ越し先に仏壇を安置し、「開眼(「魂入れ」「お性根入れ」など)を行う。できれば菩提寺が望ましいが、遠方への引っ越しなどで無理な場合は、近隣の寺に依頼してもかまわない。
一般的な手順は上記のように行いますが、宗派によって法要は異なりますので、菩提寺や仏具専門店などに問い合わせるようにしてください。
なお、引っ越しに際して古いお仏壇を処分する場合は、まず閉眼供養を行い、菩提寺、仏具店、専門業者に依頼します。
自治体の粗大ゴミとしても処分できますが、お仏壇は扱えないところもあり、またお仏壇をごみとして廃棄するのは気が引けるという人が多く、あまりおすすめはできません。
仏壇を安置する場所に迷ったら、専門家に相談
お仏壇は御本尊やご先祖様をおまつりする「小さなお寺」ですから、置き場所や移動には、昔からのしきたりがあります。
普段の生活には馴染みのない決まり事も少なくないので、ご心配なことがあれば、まずお寺や専門家に相談するといいでしょう。
ジョイフルエーケーでは、洋室にも無理なく置けるデザイン、サイズの「モダン仏壇」を数多く取り扱っており、お客様のお家やお部屋に最適なお仏壇選び、設置にかんするご提案をさせていただいております。
ぜひ、お気軽にご相談ください。